【中古マンションVS中古一戸建て】どっちを買うべき?価格や資産価値を比較
新築住宅の価格が上昇するなか、中古住宅の購入を検討する方が近年多く見られますが、「中古マンション」「中古一戸建て」どちらを選ぶべきなのでしょうか。
マイホームの購入は大きな買い物ですので、なるべく後悔したくないものです。
双方の優劣はライフスタイルや価値観によって異なるため、物件価格や資産価値などのポイントを押さえて、自分にぴったりの住まいを見つける必要があります。
- この記事のポイント
-
- 物件価格と諸費用が高いのは中古一戸建て
- 基本的に資産価値が高いのは中古マンションだが立地に左右される
- 中古マンションは選択肢が多く希望にあった物件を見つけやすい
【中古マンションVS中古一戸建て】
物件価格が高いのは?
中古住宅を購入するうえで、金銭面は気になるポイントのひとつですよね。
「できるだけ安く抑えたい」「諸費用も考慮して予算内で購入したい」など、人それぞれ金銭に関する希望はあるでしょう。
そこで本章では、中古マンションと中古一戸建ての平均価格やかかる諸費用を比較しますので、ぜひ購入時の判断材料にしてください。
中古マンションと中古一戸建ての平均価格に差はない
中古マンション、中古一戸建ての平均価格は「約2,600万円〜約2,700万円」で、種別が違うにも関わらず平均価格に差はありません。
ただ立地条件が良いエリアは需要が高くなると同時に物件価格も高くなるため、必ずしも中古マンションと中古一戸建ての価格に差がないわけではありません。つまり自分が希望するエリアの平均価格を調べるのが重要ということです。
種別 | 平均価格 |
---|---|
中古マンション | 2,758万円 |
中古一戸建て | 2,589万円 |
また築年数によっても、平均価格は異なります。たとえば尼崎市の築1〜3年以内の中古一戸建ての平均価格は「約4,000万円」ですが、築20年以上の平均価格は「約2,500万円」です。
一方、築1〜3年以内の中古マンションの平均価格が「約4,900万円」に対して、築20年以上の平均価格は「約1,900万円」で、かなり差が開いていることがわかります。
種別 | 1~3年以内 | 20年以上 |
---|---|---|
中古マンション | 4,902万円 | 1,922万円 |
中古一戸建て | 4,037万円 | 2,589万円 |
諸費用が安いのは中古マンション
中古住宅購入時は、物件価格だけではなく、印紙税や保険料などの諸費用もかかります。
では、中古マンションと中古一戸建て、諸費用にどのような違いが出るのでしょうか。下記の表を参考に比べてみます。
中古 マンション |
中古 一戸建て |
|
---|---|---|
印紙税 | ● | ● |
ローン借入費用 | ● | ● |
保険料 | ● | ● |
登記費用 | ● | ● |
仲介手数料 | ● | ● |
不動産取得税 | ▲ | ▲ |
固定資産税精算金 | ● | ● |
修繕積立基金 | - | - |
水道負担金 | - | - |
合計金額の目安 | 5~8% | 6~13% |
※●は必要、▲は場合によって必要、-は不要
中古マンションの諸費用が、物件価格の5〜8%に対して、中古一戸建ての諸費用は物件価格の6〜13%ということがわかります。ただ住宅ローンをどのくらい借りるのかによって、諸費用は異なるため、必ずしも中古マンションの諸費用が安いとは言い切れません。
物件購入時は、物件価格だけに限らず、諸費用も考慮したうえで予算を決めると良いです。
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【中古マンションVS中古一戸建て】
資産価値が高いのは?
中古住宅を購入する際に気になるのが資産価値です。
では、中古マンションと中古一戸建てで、資産価値がどう変わるのでしょうか。
中古マンションのほうが資産価値は高い
図を見てわかるように、一戸建ては築20年以上で資産価値がほぼ0になっており、マンションは、緩やかに下がっているのが分かります。
住宅の資産価値は、耐用年数や立地条件などによって決まることがほとんどです。たとえば、木造一戸建ての耐用年数は22年とされている通り、築20年を超えた辺りから資産価値が0になっています。そのため売却時は土地の価格が重要視されることがほとんどです。
しかし、長期にわたり良好な状態で使用できる優良な住宅「長期優良住宅」であれば、建物の耐用年数を過ぎても資産価値は下がりにくいでしょう。
そして、立地条件は交通アクセスの良し悪し、周辺環境の良し悪しなどが関係します。もし徒歩圏内に駅があり、治安も良い立地であれば需要が高くなるため、必然的に資産価値は下がりにくくなります。また購入時より高値で売却できる場合もあります。
さらに一戸建ての場合は、落ち着いた環境かどうかも資産価値に影響するため、中古住宅購入時は注目してみると良いでしょう。
【中古マンションVS中古一戸建て】
ランニングコストが高いのは?
できるだけ長くマイホームに住むためには、管理やメンテナンスは必要不可欠です。他にも税金などがかかりますが、中古住宅のランニングコストはどのくらいかかるのか気になりますよね。
ランニングコストが高いのは中古マンション
結論から述べますと、ランニングコストが高いのは中古マンションです。
管理費、固定資産税、光熱費をもとに中古マンションと中古一戸建てにかかるランニングコストの違いを見てみましょう。
- 管理費
-
中古マンションは毎月、管理組合に対して「管理費」と「修繕積立金」を支払う必要があり、ランニングコストがどうしても高くなります。たとえば管理費と修繕積立金を合算して3万円と想定すると、20年間で720万円の支出となります。月単位で考えるとそれほど大きな支出ではないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、年単位で考えるととても大きな金額となります。
一方、一戸建ては数年に1度、屋根の塗り替えや壁紙の貼り替えなど、メンテナンスが必要となり、数十万円〜数百万円かかります。マンションとは違い自分で管理するため、メンテナンスのタイミングは人それぞれです。ただ定期的なメンテナンスを怠ると建物の劣化に繋がり、長く住めなくなる恐れがあるので注意しましょう。このように、一戸建ては必要に応じて支出が発生すると考えて良いでしょう。
- 固定資産税
-
次に、毎年賦課される固定資産税にも違いがあります。
中古マンションの場合は建物に賦課される固定資産税が高くなりがちですが、土地に賦課される固定資産税は一戸建てより安くなります。
一方、中古一戸建ては土地に対して賦課される固定資産税は高めですが、建物に賦課される固定資産税はマンションより安くなる傾向にあります。
土地の固定資産税は専用面積によって異なるため、どのくらいの価格になるか気になる方は、事前に不動産会社に質問しておきましょう。建物の固定資産税は、「減価償却期間」によって異なり、減価償却期間が長ければ長いほど、固定資産税が高い状態が続きます。
- 光熱費
-
光熱費は、中古マンション、中古一戸建てを問わず毎月かかるランニングコストです。
中古一戸建ては専有面積が広く、中古マンションより光熱費が高くなりがちです。専有面積が広いと、エアコンの消費電力が大きくなります。また、中古マンションに比べて部屋数が多い傾向にあるため、エアコンに限らず照明の数も増えて光熱費が高くなります。
さらに、中古一戸建ては床や天井などの構造が複雑な場合がほとんどのため、エアコンの効きが悪いです。一方、中古マンションは部屋数が限られており、気密性や断熱性が高く、光熱費を安く抑えられるのです。
しかし、光熱費で中古一戸建てを諦めるのはもったいないです。
最近は省エネに特化した「ZEH住宅」が増加しており、一戸建てでも光熱費を安く抑えることが可能です。場合によっては収支をゼロにしたり、プラスになったりすることも。中古マンションより光熱費をお得にしたい場合は、住宅の構造がどうなっているのか確認する必要があるでしょう。
【中古マンションVS中古一戸建て】
住みやすいのは?
マイホームを購入する際に気になるのはお金だけではありません。
その住宅の「住みやすさ」も購入するかどうかの判断材料となるでしょう。
住み心地の悪い住宅を購入すると、購入後に不満を感じたり、後悔したり、すぐ引っ越しせざる得ない状況になったりします。
本章では住みやすさを左右するとされている、風通しの良し悪し、設備の充実度、セキュリティの良し悪しに着目して見てみます。
風通しが良いのは中古一戸建て
風通しが良いのは中古一戸建てです。一戸建ては窓の設置が自由にでき、中古一戸建てであっても、リフォームを行えば改善できます。また周囲に建物が多く風が通りにくい場合でも、一戸建ては庭や天窓を作ることで、通風を確保できます。そして日当たりの確保もしやすいのが特徴です。
一方、中古マンションは窓を自由に設置するのが難しく、エリアによっては風通しが悪い場合もあります。ただ、中高層階は風通しや日当たりが良い傾向にあるため、開放感を得たい方は、階数に目を向けて物件を選ぶと良いでしょう。
設備はどちらも充実している
中古一戸建ても中古マンションも同様に、リフォームすることで設備を設置できるため、どちらのほうが設備が充実しているとは言い難いです。また、人によって必要な設備は異なるため「この設備があると良い」と断言することは難しいです。
中古マンションによく見られる宅配ボックスや高気密物件なども、現在は中古一戸建てでも見られるようになっています。しかし、24時間ゴミ出し可能場所やゲストルームなどの共有施設があるのはマンションならではでしょう。
一戸建ては、設備設置の自由度が高いのが魅力です。マンションのように規制が厳しくないため、自分の理想を反映しやすいです。たとえば、太陽光パネルや駐車場の電動シャッターなどは一戸建てならではの設備といえます。
- 人気設備
-
順位 マンション 一戸建て 1位 浴室暖房
乾燥機複層
ガラス2位 宅配
ボックス浴室暖房
乾燥機3位 複層
ガラスキッチン
パネル
浴室暖房乾燥機と複層ガラスは、マンション、一戸建て、どちらにも人気ということがわかります。浴室暖房乾燥機は天気に左右されることなく洗濯物を干せるというメリットがあり、複層ガラスは光熱費を削減できるメリットがあります。
中古住宅購入時に、これらの設備があるかどうか、リフォームによって設置可能なのかなど、確認するといいでしょう。
セキュリティは中古マンションが有利
築浅の一戸建て場合「耐震等級1」以上を確保していることが多く、震度6強〜7程度であれば倒壊する心配はありません。近年は万一の際に備えて「耐震等級3」を採用している一戸建ても増えています。中古マンションも同様に耐震性を確保している傾向にあり、加えて自然災害時に備えて備蓄倉庫を導入している場合も見られます。
そして防犯性では、セキュリティチェックが厳しいマンションのほうが安全です。マンションは、オートロックが設けられていることがほとんどで、入居者以外の出入りは簡単にできません。また24時間管理員がいることも珍しくないため、防犯性は高いといえます。さらに防犯カメラが設けられていることも多いため、一人暮らしも、小さいお子様がいるご家庭も安心です。
尚、一戸建てもホームセキュリティが向上してきてはいるものの、侵入窃盗の発生場所で一番多いのは一戸建てとなっています。
【マンションVS一戸建て】
物件数が多いのは?
ここまで中古住宅の物件価格や資産価値について記述しましたが、物件数はどちらのほうが多いのでしょうか。というのも、物件数が少なければ選択肢が狭くなってしまい、自分の理想とするマイホームに出会える確率が下がるからです。
物件数は中古マンションのほうが多い
中古マンションは中古一戸建てに比べて物件数が多いため、より自分の理想とする物件を見つけられます。一戸建ての新規登録件数が6万件台に比べて、マンションは19万件台という倍以上の件数があります。また、マンションは利便性の高い場所に位置している傾向にあり、駅より徒歩数分の場所に位置している場合が多いです。
一方、一戸建ては駅より徒歩15分以上の場所に位置している傾向にあります。
よって、選択肢が多いなかから物件を選びたい方やなるべく駅から近い場所に住みたい方は、中古マンションのほうが良いといえるでしょう。
- 中古マンションと中古一戸建ての
新規登録物件数 -
種別 新規登録物件数 中古
マンション181,750件 中古
一戸建て68,822件
上の表は「首都圏不動産流通市場の動向」を参考にしたものですが、そのエリアによって供給量の比率は異なります。そのため、住みたいエリアに精通している不動産会社に足を運び、どちらの物件数が多いか確認する必要があるでしょう。
尚、新築住宅に関しては、一戸建てのほうが物件数は多いです。
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【中古マンションVS中古一戸建て】
結局どっちが向いている?
中古マンションと中古一戸建て、結局どっちのほうが向いているのか、いまいちよくわからない方は、下記のチェックシートを活用してみてください。
- 住宅適正チェック
-
「A→はい」「B→いいえ」でチェックを進めましょう。
Aの数とBの数は、メモして覚えておいてください。- 資産価値=土地だと思う
- 室内が広ければ、少し生活に不便を感じても構わない
- ガーデニングをしたり、ペットを飼ったりしたい
- ご近所付き合いを楽しんで積極的にやりたい
- 鍵のかけ忘れが多い
- 駅近物件しか考えられない
- 家を売却する予定はない
- 住まいのメンテナンスは誰かにお願いしたい
- 賑わいのある街より、静かな街が好き
- 両親の介護をする予定がある
Aが多かったあなたは「中古一戸建て」がおすすめです。
Bが多かったあなたは「中古マンション」がおすすめです。
数が同じだったあなたは「譲れない条件」が多いほうが向いているでしょう。
チェックシートの結果で得られた志向をもとに、どちらを購入するか決めるのも一つの方法ですが、不動産会社から的確なアドバイスをもらうのがおすすめです。
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検討している方へ -
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まとめ
- 【中古マンションVS中古一戸建て】
物件価格が高いのは? - 物件の平均価格に差はない
- 【中古マンションVS中古一戸建て】
資産価値が高いのは? - 中古マンションのほうが資産価値は高い
- 【中古マンションVS中古一戸建て】
ランニングコストが高いのは? - ランニングコストは中古マンションが高い
- 【中古マンションVS中古一戸建て】
住みやすいのは? -
- 風通しが良いのは中古一戸建て
- 設備はどちらも充実している
- セキュリティは中古マンションが有利
- 【マンションVS一戸建て】
物件数が多いのは? - 物件数は中古マンションのほうが多い