任意売却で引っ越し代はもらえる？競売では引っ越し代がもらえない理由とは

任意売却や競売で不動産を手放す際、次の住まいへ移り住むための引っ越し代が必要になるでしょう。
引っ越し代を出してもらえる可能性はあるのかなど、不安を感じる方も多いかと思います。
そこで今回は、任意売却を選んだケースと競売を選んだケースによる引っ越し代の違いについてご紹介します。

競売では引っ越し代がもらえない理由

不動産を競売にかける場合、基本的に不動産の買い手や債権者から引っ越し代をもらうことは不可能です。
不動産会社が土地や建物の買い手になる場合は転売目的であるケースが多く、収益を得ることを重視しています。
引っ越し代は必要不可欠な経費ではないため、出してもらえる可能性は限りなく低いと考えて良いでしょう。
不動産会社以外が買い手になる場合も、裁判所に申し立てれば前の住民を追い出す形で競売手続きが完了するので、引っ越し代を支払う必要性はありません。
ただし、珍しいケースですが、引っ越し代が裁判所への申し立て費用を下回る場合、交渉次第で引っ越し代をもらえることもあります。
債権者からすれば裁判所に申し立てをおこなうだけで競売手続きは進行し、なおかつ前の住民との交渉は不動産を購入する側に委ねられます。
買い手と同じく、わざわざ前の住民の引っ越し代を負担する必要性はないため、払ってもらえません。

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任意売却の選択時に引っ越し代がもらえるケース

不動産を任意売却した場合、引っ越し代がもらえるかについては債権者の善意によるところが大きいです。
費用は不動産の売却額から捻出されるため、仮に引っ越し代を出すとなると債権者は住宅ローンの返済に充てられる金額を減らすことになります。
快く引っ越し代を出してくれる可能性は低いですが、生活に困窮しており引っ越し代を工面できないケースであれば費用の補助を認めてもらいやすいでしょう。
また、任意売却による不動産の売却価格が想定を上回った場合も、引っ越し代を調整できる余裕が生まれるため、費用を捻出してもらえる可能性が高まります。
そのほかに、任意売却を成立させるための条件に不動産の明け渡しが含まれている点も、任意売却で引っ越し代がもらいやすい理由のひとつです。
前の住民が引っ越し不可になった場合は任意売却不成立となるため、債権者が代わりに引っ越し代を工面してくれるケースがあります。
なお、債権者が代わりに引っ越し代を工面してくれる場合、その金額はおおよそ20万～30万円です。

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まとめ

競売手続きを利用して不動産を手放す際、基本的に引っ越し代はもらえないと考えておいたほうが良いでしょう。
ただし、任意売却は債権者の善意によりますが、引っ越し代がもらえる可能性が高いです。
また、生活が困窮しているケースや不動産が高く売れた場合は、より引っ越し代をもらいやすくなります。
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